『IWABLO』

どんっ!と構える岩のように

軽トラと喧嘩した時の話【高校時下校編】

軽トラと喧嘩したことがありますか?

 

忘れもしない、あれは高3の下校時に起こったある出来事の話です。

野球に明け暮れた暑い夏が過ぎ去り、快適な気温と地獄のような部活の日々からの解放を手にした僕は、午前の授業を終えて自転車で家路へと着こうとしていました。

(当時は土曜日でも午前中の授業がありました。)

いつもは野球部の友人と二人で一緒に帰っていたのですが、友人は大学へ行っても野球を続けるため『練習していくわ~』と言われてしまったので一人で帰ることにしました。

学校から家までは自転車を普通に漕いで30分程…    その日だけは2時間ぐらい掛かってしまうなんてこの時は知る由もありませんでした。

2年半学校に通い続けたこともあり"最速ルート"安全ルート"テクニカルルート"などのたくさんの道を日々研究していたわけでして、この日は1番無難な安全ルートをチョイスしました。

最速ルートとの違いは車の通りが多い大通りから1本外れた細い道を通ることにより、快適にランディング出来る点です。

車の通りどころか人の気配もほとんどなく、時にはハナウタを歌いながら走りぬけたことなんかもありました。

天気の良い土曜のお昼…  きっと意気揚々と帰っていたことでしょう。あの瞬間までは。

車がなんとか通れるぐらいの細い道なのですが、途中に道が交差しているポイントがあるんです。恐らくですが、何か考え事でもしていたのでしょうか?浮かれていたのでしょうか?

いつもなら気にするはずの交差点をまさかのノールックで進入してしまったんです!

あえて例えるならばサッカー日本代表レベルのノールックパスぐらいのノールックだったに違いありません。

そしたらですよ。来たんです。

 

けっこうな勢いで迫る軽トラが。

もぉ気付いた時には手遅れでしたよ。進行レベルステージ4ですよ!

でも一応ブレーキいっぱい握りしめましたよ!!

ゆっくり~ゆっくり~下ってくぅ~~♪どころではありませんよ。すぐに止まって欲しかったですよ!!

 

グワァッシャアァーーン!!!!!!

 

・・・・・・・・

軽トラと衝突してしまいました。

間一髪ブレーキを握りしめたおかげで、軽トラの正面に入って轢かれるというバッドエンディングだけは避けることが出来ました。

しかし、衝撃で少し体を弾かれたのと前輪は見るも無残なクシャクシャに・・・

 

『だ…だだだだ、大丈夫か?!

 

軽トラから※大層なジジイが飛び出してきました。

 

僕『はい。なんとか…』

 

一瞬にして鉄クズと化したわが愛車をチラリと見た※大層なジジイ・・・・・

 

ブロロロロローーン♪

何事もなかったかのように※大層なジジイは軽トラに乗り込むやいなや、颯爽と去っていきました。

 

今、思ったのですが

 

これってひき逃げなのかな?

というよりも、交通事故には間違いないですね。怪我がないかの確認をして、自転車が走行不可能と知っているのにも関わらずすぐに去っていきましたからね。

ひどくないですか?

※大層なジジイだって見通しの悪い交差点にノールック進入したんですから。過失責任としてはフィフティー:フィフティーだと思いますよ。ただ※大層なジジイは逃げてしまったのでフィフティーワン:フォーティーナインでもおかしくないと思いますよ。

ただですよみなさん。この事故には続きがあるんです。なんとですよ

 

目撃者がいた!!!!

びっくりしました。人の気配もない奥の細道に奇跡的に人が歩いていたんですから。

これは大きな味方が現れました。フィフティーワンからナインティーセブンぐらい有利になったはずですよ。※大層なジジイ、虫の息ですよ。しかもですよ目撃者は

 

同じ学校の同級生の女の子

だったんです。喋ったことはないけれど顔は知ってる子だったんです。もうこれで※大層なジジイに勝ち目はないはずです。

目撃者がいたんですから。

 

近くに公衆電話もないし、帰れないしどうしようか困っているからきっと力になってくれるはず…

 

女の子『・・・・・・・・スタスタスタ…』

 

 

えっ?!アナタもノールック・・・・・

というよりも見てたはずなんだけどなぁ。きっと面倒くさいことに巻き込まれたくなかったんだと思います。でも僕が逆の立場だったなら声を掛けると思うけど(汗)

 

その後、近くを散策してやっとのことで発見した公衆電話から親父へと連絡しました。

 

30分ぐらいで来てくれました。

 

親父『バッキャロー、自転車壊れてまっとるやないか!買わないかんやろが!!で、相手は知らんぷりで行ってまったって?くそぅ…』

 

 

みんながノールックだったために起きてしまった事故だったのですが、親父だけは見放すことなく僕を叱ってくれたのでした…