『IWABLO』

どんっ!と構える岩のように

あの頃のビッグカツはデカかった。

先日久しぶりにビッグカツを買った。

駄菓子なのだがビッグだけに大きさには定評があった覚えがある。

小学生だった頃、母が毎日50円相当の駄菓子を買ってきてくれて夕飯前の密かな楽しみであった。

今でも現存してはいるのだが当時は10円で買える種類も多く、その組み合わせは無限大だと思っていたぐらいだ。うまい棒やキャベツ太郎やビックリマンなどの現役バリバリメジャー級もあれば"らーめんばばあ"などのローカル駄菓子もあり

「今日のお菓子はなにかなあ」

とファミコンしながら母を待つ毎日。

 

その中に冒頭で触れたビッグカツが名を連ねることも多々あった。

カツと言えども20円?30円の代物なので衣の中身は魚のすり身なのである。そして平べったい。

衣はフニャっとやわらかく独特の弾力性があり、そしてやけにカレー粉のスパイスが利いていた記憶がある。

身体のスケールも小さかった当時、食べている途中でくどさを覚えてしまい個人的にはあまり好きではない駄菓子だった。

 

そのビッグカツとスーパーで再会。

懐かしさが込み上げてきたと同時にとある違和感を覚えた。私の食べていたビッグカツとはパッケージが違う気がしたのだ。多分製造元が違うのであろう。

だが、そのビッグカツも見たことがあった。

ビールのつまみにと一応お持ち帰り。

開封したがそこにはあの頃のビッグカツはいなかった。

パッケージ袋の両端にかなり余裕がある。

駄菓子業界にも原材料高騰の波がとっくに来ていることを存じ上げてはいたが、これは"ビッグ"なのか?と思ってしまう。

そして食べてもくどさを感じずに食べきった。

ビッグカツが小さくなったのか?

それとも私が大きくなったからなのか?

 

時代と共に駄菓子も変わりゆくがちびっこの思い出のひとときのためにも在り続けてもらいたいものだ

 


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