『IWABLO』

どんっ!と構える岩のように

どうしようもなく入った中華料理屋が〝どうかきたなウマい店であってくれ"と切に願う僕のもとに無情にも神が降りてきやしなかったときの話


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5月のゴールデンウィークに両親と子どもたちでお出掛けした時のことです。

残念なことにタイトルだけで9割方の話が済んでしまってますが、残りの1割を全力で書いていきます。

 

僕の住んでいる県内にある大きめの公園が、このほどリニューアルしましたので遊びに行ってきました。

ゴールデンウィークの始めとあって家族連れやカップルで賑わっていました。公園ですので、うちの子どもたちは

『滑り台やブランコでいっぱい遊ぶぞー』

ってな気分だったと思うのですが、歩けど歩けどTHE公園的な遊具は現れず少し不機嫌そうな顔をしてました。

その後も園内にはゴーカートやサイクリングなどの有料アトラクションしかなく、子どもたちの気分もダダ滑りとなってきたところで昼過ぎにはお土産を買って公園を去ることとなりました。

時刻が昼の1時ぐらいになっていたのでどこかお昼ご飯を食べようと飲食店を探していたのですが、田舎のリニューアル公園から次の目的地である行ったことのある安定のTHE公園までの間には走れど走れどそれらしきお店は中々現れてくれません。

『今日はツイてないなぁ お昼ご飯すら食べられやしない』と痺れを切らした頃、事態は急展開。

 

 


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何やら中華料理屋と思われる赤い看板が目に入ってきたではありませんか。

『黄色のランプも回ってる!ここにしようか』

やっとのことでお昼休憩を取ることとなりました。お昼の時間帯にしては駐車場がガランガランという点が少し気になっていましたが空腹よりも冷静な判断が上回ることはなく、店内へと足を踏み入れることに。

ドアを開けると晴れた昼間とは思えないほどに薄暗い照明と淀んだ空気。+負のオーラ。

そして店員が見当たらない。

 

『す・すみませ~ん』

 

・・・・・

 

 


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声を掛けてみると、奥から店主らしき方が現れました。どうやら昼休憩だった模様。

店内は意外とと言ったら失礼かもしれないがテーブルが8つほどもあり、案の定お客さんは居ませんでした。

店内が薄暗かったのは照明を切っていた為でした。営業中なのに照明を消しておくなんてエコ活動なんかな?とポジティブに考えてはみたものの、お客さんが入らない為に電気代を節約しているのは一目瞭然でした。

とりあえず奥の席に着きメニューを選ぶことに。

中華料理屋だけあって麻婆豆腐やチャーハンにラーメンといった定番のメニューがありました。が、餃子はないようです。

 

『何にする?唐揚げ定食にしようかな~』

『私も』 『僕も』

唐揚げ定食を4つ頼むことにしました。

 

店主『量があるから別々に頼んだらどうですか?』

多分みんな"同じ物を頼んだ方が早く作れるんじゃないかと"思って揃えたんだろうけど、店主のせっかくの提案なので別々に頼むことに…

『うん?これは腕に自信があるからこその提案なのか?』と期待に胸を膨らませる展開になりました。まさか自分でハードルを上げてるなんて店主は知らないだろうな。

1人で5人分を作るしメニューもバラバラだから時間が掛かるだろうなぁと思っていましたが、案の定時間が掛かることに…

 

息子『遅いねー』

僕『う、うん…』

 

こういう時に子どもって空気を読まずにデカい声で心の声を口にしてしまうから困りますよね。でも、間違ってないから注意出来ない。いや、むしろもっと言っちゃっていいぞ!

ただ待っているのも退屈ですので、店内を見回してみることに。

 


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窓には日除けなのかプラスチックダンボールが貼られていることに気付きました。

僕思うんですけど飲食店ってもっとオープンで明るい雰囲気の方がお客さんが入りやすいと思うんだけどな。薄暗い店内になっているのはコレが原因のようです。

店内を見渡すのをやめて、今度は近場を見てみることに。

 


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テーブルに置いてあるコショーが見るからにいい味を出しています。昭和レトロなかんじです。まだ振りかけてないけどいぶし銀の味がしそうです。

『いつ産なのかな?』と思ったものの、きっと詰め替えて使っているのだと自分を納得させます。コレもエコ意識なのだと納得させます。

 

まだ料理が出来ないようなので、ポジティブシンキングでもしてみる。

『あぁ コレできたな旨い店だったら隠れた名店として通おうかな~  ビールと中華料理っていいよなぁ~』

そうこうしている間に料理が完成したようです。

 

店主『まずはチャーハンセットです~』

見た目はまずまず、と思いきやあちこちにお焦げが見られますね。お焦げって合う料理によっては最高ですよね。

 

店主『唐揚げセットお待たせしました~』

黒焦げかと思いきや、肉が少し変色しているように見えます。きっと醤油を付け込んだせいだと思われます。きっとね

 

店主『ラーメンセットです~』

見た目は普通のようです。セットなので小振りな器でした。豚骨風のようです。

 

ここで嫌な予感がしてきました。

それは、僕が頼んだメニューがレバニラ炒めセットだったんです。こんな日に限ってレバーです。ニラは薬草と考えればいいとしてもレバーって新鮮じゃないと危ない気がしませんか?いくら鉄分豊富でも日が経ってたらデンジャーですよね?

ちょっと寒気がしてくる・・・

 

店主『レバニラ炒めセットお待たせしました~ スープ付きです』

見た目は薄暗い店内のこともあり全体的にダークな印象を受けましたが悪くない。ただ気になるのはガーリックパウダーを振りかけたのが丸分かりであるところです。せめてひと混ぜしてもらいたかったです。

 

みんな『いただきまーす』

 

やっとのことでお昼をいただいたのでした。

味はここまでの流れからお分かりかと思いますがやっぱり微妙でした。誰ひとり"美味しい"とは言わなかったのできっとみんな同じ気持ちだったのだと思います。

ただね、白飯が美味しかった!炊きたてで。そして心配していたレバニラもそれなりだった!スープも寒気がしていたとこだったのでちょうどよかった!

でも、次にこの店に来たいかと聞かれたら『行きません』と答えます。チャーハンも家で作ったチャーハンの素の方が美味しいし、何より隠れてテレビの前でタバコ吸って休憩している店主を見てしまったので好きにはなれません。

『仕事でしょ?あなたプロじゃないの??』

と言いたかったところです。なんとなくお客さんが居なかった原因が分かったような気がしたのでした。

現場からは以上となります。

 

"きたなくても旨い"ならまだしも"きたなくて暗くて微妙"なお店って行ったことがありますか? ちょっぴり"きたな旨い店みっけちゃったよー"てな展開でお届けしたかったのですが世の中上手くいかないこともあるようです。

いやいや、きたなくても旨かったよー♪という幸運なエピソードがありましたら教えてください~

きたないお店ってやっぱり入りづらいですよね??

それではまた。